1
化学反応速度のマクロな表現と定量的計算
CHEM1001S-PEP-CNLesson 2
00:00

化学平衡が反応の「限界」を決定するのに対し、化学反応速度反応の「速さ」を決定します。マクロな観点から見ると、速度は実験的観察と理論モデルを結ぶ架け橋です。特定の条件下では、反応の進行の速さは単位時間あたりの反応物濃度の減少または生成物濃度の増加で表されます。

Zn + H₂SO₄ガスシリンジ(Gas Syringe)H₂ (g)膨張する体積 / 体積の拡大

核心的な数学的表現

一般反応 $mA + nB = pC + qD$ に対して、その速度表現は化学量論比に従います:

  • 基本式: $v = \frac{\Delta c}{\Delta t}$。
  • 反応物/生成物の関係: $v(A) = -\frac{\Delta c(A)}{\Delta t}$, $v(C) = \frac{\Delta c(C)}{\Delta t}$。
  • 比例則: $\frac{v(A)}{m} = \frac{v(B)}{n} = \frac{v(C)}{p} = \frac{v(D)}{q}$。

工業および有機反応の具体例

複雑な工業プロセスや有機合成において、速度の正確な測定は極めて重要です:

  • アンモニアの合成: $N_2 + 3H_2 \rightleftharpoons 2NH_3$。N₂の濃度が5分間で0.8から0.7 mol/Lに低下した場合、その速度 $v(N_2) = 0.02 \text{ mol}/(\text{L} \cdot \text{min})$ となります。
  • 有機変換: $\gamma$-ヒドロキシブチル酸から $\gamma$-ブチロラクトンへの脱水反応:$HOCH_2CH_2CH_2COOH \xrightarrow{H^+/\Delta} \text{Lactone} + H_2O$。
  • 環境浄化: $2\text{NO}(\text{g}) + 2\text{CO}(\text{g}) = \text{N}_2(\text{g}) + 2\text{CO}_2(\text{g})$、気筒内の圧力変化を監視することで速度を逆算します。
熱力学的な警告
本節では反応の「速さ」に焦点を当てますが、熱力学的制約を忘れてはいけません。$\Delta H > 0$ かつ $\Delta S < 0$ の場合、いかなる温度でも反応は自発的に進行しないので、その速度を研究しても現実的な意味はありません。